★心臓の機能が低下した高齢者へ 介護者ができることは?
こんにちは。
心臓の機能が低下した症状を心不全といいます。
心不全は高齢者の死亡率トップ3です。
どういう症状??
心臓のポンプ機能が低下し、内臓や脳が必要とするだけの血液を十分に送り出せない状態をいいます。
心臓から体内へ血液が流れる力が弱くなるとどうなるのか?
息切れ、呼吸困難、狭心症、疲労、動悸、食欲減少、尿量減少によるむくみ、肺に水が溜まるなどの症状がでます。
症状のレベルは4つに分類されます。
レベル1:日常生活では症状がでない。
レベル2:階段を上る、坂道を歩くときに症状がでる。
レベル3:普通に歩いていて症状がでる。
レベル4:安静にしていて症状がでる。
どう介護していけばよいのか?
・生活習慣の見直しが必要で、塩分制限、禁煙、節酒、排便時にいきまないように援助します。
・高齢者の場合は心臓の機能が低下していても最初は症状があまりです、活動量の低下、四肢の冷感、うつ、認知症症状(記憶障害、見当識障害)だけが見られる場合があり、日々慎重に観察します。
・心臓には、本来予備機能(いざという時の為の余力)があり、心不全は予備機能が低下します。感染症、低栄養、貧血にかかるとより心臓機能が低下するのでこれらの予防を行います。
・呼吸困難時は仰臥位ではなく体をおこした状態(起座位)のほうが自覚症状が和らぐ場合があります。
・心不全の悪化のサインとして血圧、脈拍の変化、体重の増量、尿回数、尿量の変化があり、定期的に測定が必要です。
ぜひ介護の参考に!!
★不眠で悩んでいる高齢者 どうケアするのか??
こんにちは。
不眠で寝不足だと、翌日の仕事や勉強など辛いですよね。
高齢者に多い症状で介護施設でもよくみられます。
高齢者不眠の原因はなんでしょうか?
昼寝が増え、夕方なると眠くなり、早朝に起床するという、生活が全体的に前方にシフトしてしまう睡眠パターンになることもあり、特に男性高齢者で多くみられるといわれています。
また、生理的な変化に加え、抑うつ、ストレス、不安といった心理的なことが原因になっていることもあります。
睡眠薬は危険??
安易に睡眠薬を使うと、睡眠リズムを乱すことに繋がったたり、転倒や誤嚥などの事故のリスクが高くなります。
どうケアしていくのか?
・痛みやかゆみがないかを確認する。
認知症の方は訴えが難しい場合が多く、介護者の日ごろの観察が重要です。
・優しい光で眠る。
可能であれば寝る2~3時間程度前からオレンジ色の間接照明を使用すると副交感神経に切り替わり眠りやすいです。
・足を温めてから寝る。
寝る1時間程度前に少し体温を上げることでその後体温が下がるときの眠気を利用することで自然な睡眠へ導ける可能性があります。
・アロマをたく
心が落ち着き、よい状態で眠りやすくなります。
効果はその方によって違うと思いますが、まずは眠れない原因を探ることが必要です。
原因からいろいろと取り組んでみましょう!
★脱水の高齢者ケア
こんにちは。
高齢者は一般の方に比べ老化により喉が渇きにくくなり、ご自身で水分をとることが少なくなります。よって脱水になりやすいです。
脱水とはどのような状態なのでしょうか??
体内の水分(体液)が不足した状態といわれています。
原因は老化によるものが多いです。
・喉が渇きにくく水分摂取量が減少する。
・腎臓機能の低下で、腎臓は尿と体液を生成し、機能の低下により体液の量が減少する。
・筋肉は水分を貯蔵する役割があり、筋肉量が減ると体液量も減る。
また、薬の利尿剤の影響や下痢になると水分が多く排出されます。
脱水ケアはどのようにおこなうか?
・予防はまず、水分の吸収には時間がかかることを理解しましょう。よって時間を決めて無理ない程度に細かく水分補給をすることが望ましいです。
脱水してから、水分を多くとっても即効性が弱く、日ごろから予防することが大切です。ぜひ、介護で実践してみてください。
参考に市販のOS1は水分吸収率が高くおすすめですよ!
★低栄養・低たんぱくについての高齢者ケア
こんにちは。
高齢者の方は、まれに低栄養、低たんぱくにより体調不良になる方がいます。
原因はなんでしょうか?
・食事でとるたんぱく質の量や質が減る。
・老化により栄養の吸収ができにくくなる。
・肝臓の疾患でのたんぱく質がつくられにくくなる。
・胃潰瘍、便秘。
・食事をとれる環境がない。(独居の方に多い)
・薬の影響
症状は??リスクは??
・一般に自覚症状はありません。
・免疫力が低下するため感染症にかかりやすくなります。
・低たんぱくは薬がききすぎることがあり、ウトウトして転びやすくなります。またこの状態で食事をすると気管に食べ物が入りやすくなり肺炎にかかります。
どうケアしていく??
・まずは予防です。食生活をみなおします。
牛乳はたんぱく質を含み、手軽に飲めるのでおすすめです。
低栄養の予防は小食を改善しバランスの良い食事(鉄分、脂質、炭水化物、たんぱく質、葉酸、カルシウム、ビタミン)をとることです。
以下引用です。
できるだけ毎日食べたい食品類
①肉
②魚介類
③卵
④大豆、大豆製品
⑤牛乳・乳製品
⑥緑黄色野菜
⑦海藻類
⑧イモ
⑨果物
⑩油を使った料理
東京新聞 高齢者に広がる低栄養 2016年5月31日
・感染症を防ぐためにうがい、手洗いを積極的に行う。(高齢者、家族、介助者)
・体重を月1~2回測定し、急激な増加と減少がみられれば医療に相談する。(この場合なんらかの疾患がみつかることが多く、早期発見の為、回復もはやいことがあります。)
以上、ぜひケアの参考に!!
★便秘と高齢者ケア
こんにちは。
高齢者の方で便秘もちは多くいらっしゃいます。
便秘になると食欲がなくなる、いらいらする、夜間ねむれないなど、生活全体に影響することがあります。
さて、便秘とはどういものなのか?
明確な定義はないそうです。
排便について、排便困難や腹部が張るなどの症状がみられる場合を指すことが一般的です。
介護でケアはどのようなことに気をつければよい
のでしょうか?
「食事」「運動」「生活習慣」の3つの取組があります。
●食事
・便秘予防につながるのは食物繊維です。海藻類などに多く含まれます。
・海藻類はのどに詰まりやすいので、食べにくい場合は水分を意識的にとることや細かく切る、豆腐など食べやすいものといっしょに調理するなど行います。
●生活習慣
・毎日、時間を決めて食事をとることで胃腸の働きが良くなり効果があります。
・同時に水分を十分に摂取することで消化がよくなります。
●運動
・歩く運動や排便時に腹部をマッサージすると排便しやすいです。
高齢者施設や在宅介護で、まずは薬にたよる前に実践してみましょう!!
★高齢者枠を外そう。
こんにちは。
高齢者の方は映画のチケットが安くなる、後期高齢者医療制度、年金受給、定年など高齢者と一般の方とは違うことがあります。これらは良し悪しはおいて高齢者差別やエイジズムといわれます。
いい面も悪い面もとらえ方は人それぞれ違います。
私の場合、高齢者差別(エイジズム)のいい面は・・・。
・お買い物や交通機関での割引。
・年金受給
・医療費が安い。
私の場合、高齢者差別(エイジズム)の悪い面は・・・。
・定年が嫌だ。(定年制度がない企業が増えていますが、60歳以上は給与がさがりやすい世の中で、給与がさがることが嫌です。)
・保険や賃貸など契約がしにくい。
国の制度により決められていることがほとんどですが、なんだか微妙です。
個人的には仕事を引退することは自分で決めれる世の中にできれば高齢者差別が減ると思っています。
60歳以上の方が働きやすい環境を!国に制度改革にもう少しがんばってほしいです。
★良い状態での食事の手伝い方
こんにちは。
介護施設では麻痺や認知症により手が不自由な方に対し、食事を手伝うことがあります。
これらの方にたいして共通することは食事の時間が普通の人に比べ、3倍ほど時間がかかります。
さて、本題ですが、どのようなことに注意すれば、こちらがお手伝いしながら良い状態で食事をとることができるのでしょうか?
●斜め前からスプーンで食事を口元に運びましょう。
前から行うと顎を上げた状態になり、食べ物が気管に入ってしまいます。
●良い姿勢で食事しましょう。
前かがみの姿勢では食べものをこぼしたり、飲み込みにくくなり、腹部を圧迫してしまいます。
●1回の量はスプーンの半分の量で。
スプーン1杯では飲み込みまで時間がかかることが多く、体力を消耗してしまいます。
●ゆっくりと本人のペースで。
飲み込みを確認して、ゆっくりと本人のペースに合わせて行います。
施設では食事が進まない場合、その方を食欲がないと決めつけがちですが、まずはこちらの食事の手伝い方を見直してみましょう。見直すだけで食事が進む場合が多くあります。