認知症の詩 ~人間はみんな平等だ~ 介護職員より

介護施設で働いています。認知症の方から日々、勉強させて頂いてます。ブログを通じて、認知症の方が今以上に平等に暮らせる世の中を願ってます。

★低栄養・低たんぱくについての高齢者ケア

 

こんにちは。

 

高齢者の方は、まれに低栄養、低たんぱくにより体調不良になる方がいます。

 

原因はなんでしょうか?

・食事でとるたんぱく質の量や質が減る。

・老化により栄養の吸収ができにくくなる。

・肝臓の疾患でのたんぱく質がつくられにくくなる。

胃潰瘍、便秘。

・食事をとれる環境がない。(独居の方に多い)

・薬の影響

 

症状は??リスクは??

・一般に自覚症状はありません。

・免疫力が低下するため感染症にかかりやすくなります。

・低たんぱくは薬がききすぎることがあり、ウトウトして転びやすくなります。またこの状態で食事をすると気管に食べ物が入りやすくなり肺炎にかかります。

 

 

 

 

 

どうケアしていく??

 

 

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・まずは予防です。食生活をみなおします。

牛乳はたんぱく質を含み、手軽に飲めるのでおすすめです。

低栄養の予防は小食を改善しバランスの良い食事(鉄分、脂質、炭水化物、たんぱく質葉酸、カルシウム、ビタミン)をとることです。

 

以下引用です。

できるだけ毎日食べたい食品類

①肉

②魚介類

③卵

④大豆、大豆製品

⑤牛乳・乳製品

⑥緑黄色野菜 

⑦海藻類

⑧イモ

⑨果物

⑩油を使った料理   

 

東京新聞 高齢者に広がる低栄養 2016年5月31日

感染症を防ぐためにうがい、手洗いを積極的に行う。(高齢者、家族、介助者)

・体重を月1~2回測定し、急激な増加と減少がみられれば医療に相談する。(この場合なんらかの疾患がみつかることが多く、早期発見の為、回復もはやいことがあります。)

 

以上、ぜひケアの参考に!!

 

★便秘と高齢者ケア

こんにちは。

 

高齢者の方で便秘もちは多くいらっしゃいます。

便秘になると食欲がなくなる、いらいらする、夜間ねむれないなど、生活全体に影響することがあります。

 

さて、便秘とはどういものなのか?

明確な定義はないそうです。

排便について、排便困難や腹部が張るなどの症状がみられる場合を指すことが一般的です。

 

介護でケアはどのようなことに気をつければよい

のでしょうか?

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「食事」「運動」「生活習慣」の3つの取組があります。

 

●食事

・便秘予防につながるのは食物繊維です。海藻類などに多く含まれます。

・海藻類はのどに詰まりやすいので、食べにくい場合は水分を意識的にとることや細かく切る、豆腐など食べやすいものといっしょに調理するなど行います。

 

●生活習慣

・毎日、時間を決めて食事をとることで胃腸の働きが良くなり効果があります。

・同時に水分を十分に摂取することで消化がよくなります。

 

●運動

・歩く運動や排便時に腹部をマッサージすると排便しやすいです。

 

高齢者施設や在宅介護で、まずは薬にたよる前に実践してみましょう!!

 

★高齢者枠を外そう。

こんにちは。

 

高齢者の方は映画のチケットが安くなる、後期高齢者医療制度、年金受給、定年など高齢者と一般の方とは違うことがあります。これらは良し悪しはおいて高齢者差別やエイジズムといわれます。

 

いい面も悪い面もとらえ方は人それぞれ違います。

 

私の場合、高齢者差別(エイジズム)のいい面は・・・。

・お買い物や交通機関での割引。

・年金受給

・医療費が安い。

 

私の場合、高齢者差別(エイジズム)の悪い面は・・・。

・定年が嫌だ。(定年制度がない企業が増えていますが、60歳以上は給与がさがりやすい世の中で、給与がさがることが嫌です。)

・保険や賃貸など契約がしにくい。

 

 

国の制度により決められていることがほとんどですが、なんだか微妙です。

 

個人的には仕事を引退することは自分で決めれる世の中にできれば高齢者差別が減ると思っています。

60歳以上の方が働きやすい環境を!国に制度改革にもう少しがんばってほしいです。

 

 

★良い状態での食事の手伝い方

こんにちは。

 

介護施設では麻痺や認知症により手が不自由な方に対し、食事を手伝うことがあります。

これらの方にたいして共通することは食事の時間が普通の人に比べ、3倍ほど時間がかかります。

 

さて、本題ですが、どのようなことに注意すれば、こちらがお手伝いしながら良い状態で食事をとることができるのでしょうか?

 

 

 

●斜め前からスプーンで食事を口元に運びましょう。

前から行うと顎を上げた状態になり、食べ物が気管に入ってしまいます。

 

●良い姿勢で食事しましょう。

前かがみの姿勢では食べものをこぼしたり、飲み込みにくくなり、腹部を圧迫してしまいます。

 

●1回の量はスプーンの半分の量で。

スプーン1杯では飲み込みまで時間がかかることが多く、体力を消耗してしまいます。

 

●ゆっくりと本人のペースで。

飲み込みを確認して、ゆっくりと本人のペースに合わせて行います。

 

施設では食事が進まない場合、その方を食欲がないと決めつけがちですが、まずはこちらの食事の手伝い方を見直してみましょう。見直すだけで食事が進む場合が多くあります。

 

★内出血の介護ケア

こんにちは。

 

介護の現場では高齢者の方にわりあい多く内出血(皮下出血)がみられます。

要介護度が高い方、箇所は腕や足に多いです。

 

●どういう方にできやすいのか??

皮膚が弱い方にできやすいです。

皮膚が乾燥していることや筋肉の低下により皮膚の機能が低下しておこります。

薬に影響されることもあります。血の流れをよくする薬を飲んでいる場合、血の塊ができにくく内出血した場合、広範囲で治りが遅いです。

 

 

●なぜできるのか??

衝撃、摩擦、圧迫により生じます。

皮膚の機能低下や薬の影響により少しの力で生じます。

 

●ケアで注意することは??

皮膚の機能向上をめざします。

そのために保湿剤を塗り乾燥を防ぐこと、また、水分をしかっりと摂り乾燥を防ぐことが大切です。

皮膚を保護する為に腕や足にサポーターをすることも必要です。

 

実際の援助でも注意することがあります。

腕や手足をつかまないことで圧迫による出血を防げます。車いすの移乗でもサイドレールやフットサポートにあたらないように行います。

摩擦の防止は寝ている時に衣類、シーツのしわがないかを確認し、ベッドマットは摩擦が生じにくい柔らかいタイプを使用します。

 

以上のことに注意しケアを行うことで内出血の発生を少なくできます。

是非、実際の現場で実践してみてください。

 

 

★食事について心がけること

こんにちは。

 

食事は介護の現場では「生きるための必要性」が強調されがちです。

強調されがちだと入居者の気持ちとズレることがあります。

例えば全部食べてもらうように介助する、介助者のペース(無理にほおばってします)で食べ物を口に運ばせるなど、入居者の方のペースや気持ちにそくしていないことがあります。

 

「生きるための必要性」は大切ですが、食事は本来は楽しむものであり、入居者の方には嗜好があり、また、こだわりの食べ方も人によってはあるでしょう。このことも介助者は大切にしなければなりません。

これに加え、観察に注意して介助をすれば楽しく安心して食事をとることができます。

 

介助中に体調の確認、嗜好の確認をすること、

また、一緒に食事をしながら介助をする場合は飲み込みの確認が時間に余裕が生まれてしっかりとでき、介助のスピードもゆっくりとなります。

 

時間のゆとりが生まれる結果、安心して楽しく食事をとることができます。

 

 

 

★食欲が低下した場合の高齢者ケア

こんにちは。

 

発熱、風邪などにかかると食欲がなくなる経験は誰もがあるとおもいます。多くの原因は発汗などで体の水分が少なくなり血圧が下がり、これによって消化機能の働きが低下して起こる、いいかえれば脱水症状です。

 

脱水による食欲低下は高齢者に多くみられます。

このような方に対してどのような援助をするのがよいのでしょうか?

高齢により若い人に比べ喉がかわきにくく、水分をすすめても思うように飲んでくれないことがあります。

このような場合は塩分が多いもの(梅干し等)がおすすめです。食べたあとは自然と水分がほしくなります。また、脱水により消化機能が低下しているのでお粥や豆腐など軽い食べ物が好ましいです。

たいていの方はこの対応で食事、水分をとることができます。

 

体調が悪い方に対して、昔から行ってきた食事療法ですが、施設では忘れがちにされています。

是非、みなさん援助の参考に!